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風が吹くとき

風が吹くとき デジタルリマスター版 [DVD]

風が吹くとき デジタルリマスター版 [DVD]


30年くらい前のアニメーション映画。

イギリスの田舎に住む老夫婦(シチューのCMっぽい見た目)
3日後あたりから戦争が始まるというニュースを聞き、おじいさんは政府発行の「核から身を守るために」というパンフレットを片手に核シェルターを作り始める。
非常食も用意して、あらかた準備も整ったかなというその時、ラジオから突然「敵国から核ミサイルが発射され、3分後に到達します。大至急シェルターに避難して下さい」との緊急放送が入り、2人はあわててシェルターに隠れてそして… というお話。

全体で見ると核ミサイル発射前/発射後という2パートに分けられる。
前半の核シェルターを作ってるあたりとか、まーのんびりしてる。核シェルターというネーミングはかっこいいけど、実際何を作ってるかといえば、各部屋のドアを取り外してそれを壁に60度の角度で固定した三角形の隙間という代物。「パンフレットに書いてあるとおりに作ったから、これで安全だな。」とおじいさん。まじか。
文房具屋に行ったら分度器が売り切れていたよと言っていたので、みんなこれ作ってる。あと、核の熱はすごく熱いらしいからと、窓のガラスをペンキで白く塗りつぶしたり。

発射後は2人の家は爆心地から離れていたおかげか、部屋はぐちゃぐちゃになったもののなんとか倒壊せず残った。しかし、もうその後の展開はお察し下さいってかんじ……。

当人たちは最後まで核や放射線の恐ろしさを理解していなかったけど、視聴者にはある程度知識があるので、この後こうなるんじゃないかという予感がそのまま映像で展開される。展開と結末が既にわかっているホラーを見ているようなものだ。
飲み水を準備していたけど爆風でほとんどが割れてしまい、のどが渇いたなと思っていたらちょうど雨が降ってきたので雨水をためて飲み水にしようとか、いやその水絶対やばいって〜!

この映画はもちろん核の怖さを知らしめるために作られているけど、その割に絵柄はほんとにほのぼの系なので、グリム童話イソップ童話みたいな寓話的な雰囲気がある。


この映画を見て読み取れる教訓は
・核こわい
・無知はこわい
・むやみに政府(の情報)を信頼してはだめ
・年をとってから周りに誰もいないような田舎に住むのは考えもの
・非常時は正常性バイアスに注意
・他愛のない会話は夫婦円満の秘訣


こんなところかな…。

26世紀青年

タイトルは完全に「20世紀少年」のパロディでB級映画臭がプンプンするぜぇ〜!ってかんじだけど、意外と面白かった。


舞台は現代アメリカ。人間の冷凍保存の被験者に選ばれた主人公のジョージは、コールドスリープするもそのまま長い年月の間忘れ去られて、目が覚めたらそこはなんと500年後の26世紀アメリカだった!
その500年の間に、知能の高い人は子供を作らない一方で、知能の低い人ががんがん子作りをし子孫を残しまくった結果、人類の知能はとんでもないレベルまで低下、つまりバカになっていた!
その世界ではジョージが相対的に世界一の天才ということになってしまって…というお話。


よくこのレベルで人類存続できたなとか、他の国はどうなってんのとかつっこみ所は沢山あるけど、もしかして将来的にありうるかも…?と思うと笑うに笑えない絶妙さや、巨大企業が国を侵食するというアメリカ的な社会風刺もあって面白かった。
(劇中ではゲータレードを売っている会社が、栄養に関する情報を全部書き換えてしまったあげく、植物にもゲータレードを与えるといい!と農作物に水の代わりにゲータレードを撒きまくって全然植物が育たない!ってなってた)


あと、同時にコールドスリープしていたリタという女性が北陽のあぶちゃんにやや似。

婚前特急

婚前特急【通常版】 [DVD]

婚前特急【通常版】 [DVD]

吉高由利子のジト目を堪能するには充分な映画だった。
話の展開が都合良すぎるでしょう!てかんじだけど
コメディなんだからこまけぇこたぁいいんだよ!!的な。
あと特急はそんなに関係なかった。


ここからちょっとネタバレなのでたたむ↓

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地球が静止する日

変な仏心なんか出さなくていいから、問答無用で滅ぼせよ!と思った。

研究所みたいなところから逃亡してからも、あんなに散々顔バレしてるのに
駅にいる兵士が誰も気づかないことに違和感を覚えた。

自殺のコスト

自殺のコスト

自殺のコスト

自殺にまつわるお金の色々のことが書かれた本。
読んでいてしみじみ思ったのは、生きている間は形式的にでも一人で生きていくことが現代社会では可能だけど、死んだ後の自分自身の後片付けやら手続きは絶対誰かの世話にならなきゃいけないんだなーと思った。瞬間的に土に還れるならともかく。
トムクルーズが出てた「宇宙戦争」の中で、ビームを照射された人は一瞬で服だけ残して灰になるっていうのがあったけど、ああいうのが欲しいよね。


服毒自殺に必要な薬の量と値段、自殺でおりる保険料、電車に飛び込み自殺をした場合払う賠償金はいくらか?などなど。
特に保険料の章はかなり読み応えがあり、これだけで一冊本になりそうなかんじ。どうしても自殺して保険料をゲットしたい自殺者VSどうしても保険料を払いたくない保険会社、といったほこ×たてみたいなケーススタディが延々と続く。


一応ひと通りの自殺方法でのあれこれが書いてあるけど、結論としては
・人に迷惑をかけないで死ぬのはなかなか難しい(っていうかほぼ無理)
・下手に中途半端に生き残ってしまうと辛い(深刻な後遺症、賠償金etc)
・しかし未遂になるケースは意外と多い


という、なんとなく死にたいなーくらいに思っている人にとっては身も蓋もないようなことばっかり書いてある。
そういう人にとっては「命は大切です」みたいな抽象的な話をされるより、「飛び降り自殺の死体は、お好み焼きみたいになって地面にへばりついて取るのが大変」みたいな話の方が、「ゲーッ!」ってなって自殺抑止には効果的だと思う。

いのちの食べかた

いのちの食べかた [DVD]

いのちの食べかた [DVD]

セリフなし、音楽なし、ナレーションなしの映像でここまでインパクトのある映像ってなかなかないんじゃないかと思う。


主に野菜の収穫パートと食肉パートに分かれていて、淡々と映像が流れていく。
どこまでもだだっ広い畑で農作物を刈り取る巨大な機械。
農夫たちも機械の一部のように黙々と働く。


見る前からわかってたけど、食肉パートはなかなかきつい映像だった。
ちょっと前まで生きていた豚とか鶏とか牛が、工場のラインに乗ればあっという間に肉に加工される。


大規模農業や畜産はもはや工業だ。
圧倒的な物量の前に感情はない。命のことを考える余裕がないかんじ。


でも、これを残酷だとか、ひどいと言える資格が誰にあるんだろう。
これくらいやらないともう人間の食料って維持できないってことなんだと思う。


屠場

屠場

映画では全体的にさくっとしか紹介してなかったり、どういうことをやってるところかの解説も全くないのでわかりにくい部分があるけど、
この本では牛の屠殺の様子がとても丁寧に映されていた。


世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫)

世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫)

これから読みたいと思った本。

CDJ11/12

ここ3年くらい、年末はCDJに行ってます。

今回はほとんど友達と行動を共にしつつ、飲んで食べてフェス飯充しつつ、しかも途中で帰ったのでかなりのんびりと過ごすことができました。

吉井さんにキャーてなって
THE★米騒動で大興奮して、
ダイノジで年越し&「夜明けのビート」でワッショイして、
中川翔子でトゥットゥルーしてました。

どうでもいい芸術

どうでもいい芸術


今年の楽しみの何割かがこれで終わった。