***

落下する夕方

落下する夕方 (角川文庫)

落下する夕方 (角川文庫)

とりわけ好きな本。この本の中に出てくる華子という登場人物が好きだからだ。
華子の軽やかな孤独さと、軽やかな荷物が好き。
(彼女はその荷物をもって、自分が原因で別れたカップルの、彼女の方の家に転がりこむ)

ごくすこしの洋服と下着、靴が2足、歯ブラシ、歯みがき、チューインガム。
ラジオ1台、本が1冊、毛布1枚、ヘチマコロン1壜、そして口紅が1本。
それで全部。

母さんにこの本を読ませたら、「この女嫌だ。」と言われてしまったけども。
わたしはすきです。


華子はいい気な大人であり続けるから、ずうっと憧れているんだろう。
できればわたしもいい気な大人になりたい。
それは無理だと知っているけど。